高谷川低地遺跡は、栗山川上流の高谷川右岸に位置する標高約4mの低地に形成された、横芝光町牛熊や芝山町殿部田などに所在する遺跡です。圏央道(大栄JCT~松尾横芝IC)の建設に伴い、令和4・5年度に(10)調査区を発掘調査した結果、2か所の丸木舟集中地点が検出され、全形の分かる丸木舟が合計15艘出土しました。特に北部のSX−001 では、出土した 11艘のうち、9艘が密集して出土しています。平成 30・31 年度に(4)調査区を調査した際に、丸木舟が1艘出土していますが、このように多数の丸木舟が集中して出土したのは、全国的にも珍しい例と言えます。(10)調査区からは、丸木舟のほか約 3,500 年前の縄文時代後期(加曽利B式)の土器や、漆塗りされた櫛や、樹皮を巻きつけた弓などの木製品、魚を突く漁労具であるヤスといった骨角器なども出土しており、貴重な成果となりました
公益財団法人千葉県教育振興財団 2月
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